大阪の産業をつぶす工業系高校の募集停止決定に抗議する(声明)
2023年11月13日 大阪の高校を守る会
大阪府教育委員会は、11月13日の教育委員会会議で、8月28日に案として公表した工業系4府立高校の募集停止を正式決定しました。
その内容は、①府立西野田工科高校(全・定)を廃校にし府立今宮工科高校に「機能統合」する、②府立布施工科高校と府立城東工科高校を統廃合し、城東工科の校地に新校を設置する、③すでに3校統廃合の方針が決定されている府立生野工業高校、府立泉尾工業高校、府立東淀工業高校のうち、生野工業を他の2校に先行して募集停止するというもので、実施時期は2025(令和7)年度です。決定は、以下の点からきわめて不当です。
第一に、子どもたちの「学ぶ権利」を保障するために設置されている府立高校の「定員」には「ゆとり」があって当たり前であり、それを理由にした廃校には道理がありません。
第二に、ものづくりの街大阪の産業の担い手を育て、地域の企業から強く求められている工業系高校をつぶすことは、大阪の産業そのものをつぶすことにつながります。
第三に、少子化の今、行政に求められているのは、競争を煽り多数の受験生を不合格にしながら高校をつぶすことではなく、「希望者全入」に向けて競争を緩和し、少子化をチャンスに少人数学級、学校の小規模化など教育条件の改善を行うことです。
大阪の高校を守る会は、募集停止案の公表を受けてただちに反対署名を提起し、各団体に協力を要請するとともに、府内10ヵ所以上で駅頭・街頭宣伝を行うなど集約をすすめ、11月10日、9,575名分を府教委に提出しました。署名はその後も搬入され1万名を超えて集約が続いています。府立学校条例を背景にした道理のない高校つぶしに反対してこの間に私たちが提出した署名は、のべ20万名を超えました。多くの府民の反対の声を無視した決定の強行は断じて容認できません。
大阪の高校を守る会は不当決定の撤回と、府立学校条例の抜本的見直し等を求め、府議会への請願行動に引き続き全力をあげます。
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