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公務員の労働基本権回復のとりくみ

2011.04.15

 国の公務員制度改革推進本部は4月5日、「国家公務員制度改革基本法に基づく改革の『全体像』について」(以下、全体像)を決定しました。その特徴は次の通りです。
  ○職員団体制度から労働組合になり、非常勤教職員等とも同一労働組合の結成ができるようになる。
  ○団体協約締結権が制度化されるが、争議権回復には至らず。
  ○団体交渉事項が明確になる。
  ○交渉拒否などの不当労働行為が禁止される。
  ○あっせん、調停、仲裁が制度化される。
  ○「排他的交渉代表制」を制度化させず。
  ○「自律的労使関係制度」という曖昧なもので労働基本権回復という明確なものではない。この新制度をてこに一層の人件費削減をねらう。
  ○労働組合の事前承認制度、管理運営事項の取り扱いなどについても問題点が多数。
  ○今通常国会で関連法案の成立をめざす。このスケジュールですすむなら、2012年度中には人事院が廃止される。
  ○この「全体像」は国家公務員に対するものであり、地方公務員・教職員の問題については、現時点において何らの具体化されていない。
 今回の「全体像」は、不当にも争議権を回復しないなど、その内容は不十分であるものの、この間の私たちの運動を反映し、教職員にとっての労働基本権をめぐる転換点となるものです。府高教は、今後も全教に結集し、憲法と国際基準に則った労働基本権の完全回復をめざして全力を尽くします。