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第94回 定期大会を行いました

2023.05.24

5月20日(土)府高教第94回定期大会を行いました。今回の大会は、市高教が府高教に合流して初の大会となりました。

 

大会アピール

 私たちは、今日この府高教大会に集い、子どもたちの豊かな学びを保障するための取り組み、厳しい労働条件のもとで奮闘する教職員の生活・権利を保障する取り組みについて共有しました。今年度は府高教と市高教が合併し新たな組織として共に闘いを進めていく最初の年となります。それぞれの組織での経験をいかし新たな仲間とともにすべての子どもたちが安心して学ぶことができる社会の実現をめざして方針を決定しました。

 

 今、地球環境を巡る問題がいよいよ顕在化し国や立場を超えて物事を考え協力することが必要な時代となりました。また世界ではウクライナ侵攻から一年が経過し改めて戦争の非人道性が明らかとなっています。一方で、岸田政権は「ウクライナは明日の東アジア」と繰り返し危機意識をあおり軍拡推進の絶好の口実としています。そして「安保3文書」を閣議決定し、さらに歴代政権が違憲としてきた敵基地攻撃能力の保有や、軍事費の2倍化を決定しました。昨年の参院選の結果、衆参両院で改憲勢力が3分の2を超える情勢となった今、戦後77年にわたって日本の平和を支えてきた憲法が、そして「教え子を再び戦場に送らない」という誓いが危機に瀕しています。

 

 また大阪では日本で初めてIR(カジノ)の設置計画が認定され開業へと突き進んでいます。しかし、カジノ計画は不透明な収益見込みや今後必要になってくる地盤沈下対策などの負担で新たな負の遺産となるおそれがあります。また依存症の問題や治安悪化の危険性が指摘され「カジノのある街」で育つ子どもたちへの影響が心配されます。

 

 このような軍事費への予算増額やカジノ誘致は急速に進む一方で教育条件の改善は遅々として進みません。それどころか現場からは観点別評価の導入で疲弊し子どもたちをみる時間が減ってしまうという悲鳴が上がっています。早急に求められているのは教職員の大幅な増員です。

 

 近年、危機感を煽り攻撃的な態度で対立を助長する危険な風潮が世界を、特に大阪を覆っています。しかし、問題の根本の解決には考え方や立場を超えて互いを尊重し協力することが必要です。そして対立ではなく互いを思いやる寛容な社会を形成するためにも教育の充実こそが重要となってきます。

 

 先行きの不透明な今こそ未来を担う子どもたちのための教育条件の改善と教職員の労働条件の改善、そして平和な社会の実現のために連帯の輪を大いに広げていきましょう。

 

以上、決議します。

 

2023年5月20日 第94回府高教定期大会

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